ハッピー子育て塾の概要

①「ハッピー子育て塾」とは?

 活動テーマは「子育て文化の継承と創造」です。やさしく心豊かな子どもを育てることが、将来子どもから老人までが安心して心豊かに暮らせるまちづくりにつながるという考え方です。  最近は核家族化や夫婦共働きなどの傾向が強く、子育ての文化がきちんと継承されていないのが現状です。そのため「子育て」について必要な知識やスキルをきちんと身につけないまま結婚出産を経験し、「子育て」について多くの問題や不安をかかえる母親が少なくありません。子育てに優しいまちづくりを推進しなくてはなりません。

 こうした観点から母親やこれから母親になる人、プレママ、子育てをめざす人、保育士や子育てに関わる人などを対象にした「ハッピー子育て塾」の開設を考えました。

 

②運営メンバー

「ハッピー子育て塾」は「京都市未来まちづくり100人委員会の中の<まちづくりは人づくりからチーム>が中心になってすすめるプロジェクトですがNPO親子ハートコンタクトの会員や関係団体及び支援者の皆様と協力して運営します。

 京都市未来まちづくり100人委員会

 第1期2008.09-2009.09)

 まちづくりは人づくりからチーム メンバー

リーダー :白井敞子 副リーダー:村木博隆、長屋博久

江森正和、尾崎愛子、梶宏、髙桑鉄則、 野崎治子、森山祐輔、鷲見典暁

 第2期(2009.10-2010.09)

 まちづくりは人づくりからチーム メンバー

リーダー:白井敞子、副リーダー:村木博隆、長屋博久

尾崎愛子、梶 宏、吉﨑純子

 第3期(2010.11-  )

 ハッピー子育て塾プロジェクトチーム メンバー

リーダー:白井敞子、副リーダー:村木博隆

長屋博久 尾崎愛子、梶 宏、吉﨑純子、虫明 憲史、西田 哲也

 担当事務局:谷口知弘、西端 千晴(学生プロジェクトサポーター)


③「ハッピー子育て塾」の具体的内容

(1)カリキュラム内容
 プレママ、乳幼児の母親など対象によって「ピヨピヨコース」「わんわんコース」(仮)などコースを設定、それぞれの目的に応じたカリキュラムを予定しています。「学ばなければ」「教えなければ」という姿勢ではなく、みんなでたのしみながら机上では学べない実践的な内容について講習を予定しています。
(2)講師
講師は現役の保育士、経験豊富な昼間里親、親子の支援団体、NPO法人団体、保健師、助産師、その他それぞれの専門家など。
(3)ボランティア
京都保育福祉専門学院の他、保育科の大学などの保育士や幼児教育を学ぶ生徒さん達にも応援を依頼します。生徒さんたちにも授業では学べない現場での貴重な体験が出来る場を提供できることになります。そして地域の育児支援者達を含めて当NPO法人親子ハートコンタクトのメンバーも加わります。
(4)コミュニティの広場として
「ハッピー子育て塾」では授業だけでなく、親子が自由に集い遊べるスペースを提供する機能も持たせます。授業のない空いた時間帯を利用し「ハッピー子育て塾」に集うことにより母親同士の親交や地域とのコミュニティ力を育てます。母親が子育てで孤立し、ひとりで悩むといったことから解放されることを期待します。
(5)活動場所
・NPO親子ハートコンタクトの子育て支援教室、公共施設、こども未来館など、
・商店街の空き店舗、地域集会所、学校の空き教室など地域で利用できる場所会場に合わせて、さほど経費をかけずにできるので受講料もお安く気軽に参加できます。
・お寺→地域社会とのかかわりの中で本来持っていたと思われる役割を果たす為、子育て支援を積極的に取り組んで下さっている「現代版寺子屋」のお寺さんもあります(地域に根ざす、親子の育ちを支える)
(6)開塾・実習・実施方法

2010 年の秋に開塾しました。スタートは10月2日にこども未来館にて、プレママ及び乳幼児を持つ親達、子育て支援関係者を対象に講演会を開催しました。その後も11月以降翌2011年3月31日までに月1回~2回、講師と参加者が交流したり、やり取りしながら進める参加型・実践体験型(見て・聞いて・やってみて・自ら動いて・実演や体験する中で他の人と共に学び合い、気づき合い、感じ合う)を実施します。

 

④ハッピー子育て塾の目的と必要性

 「子育て文化の継承と創造」をメインテーマに、子育ての喜びを共有し、赤ちゃんからお年寄りまで皆が安心して心豊かに暮らせるまち、京都をめざし「ハッピー子育て塾」を開塾いたします。
 時代が変わりゆく中、子どもたちを取り巻く環境も大きく変わってきました。都市化、物質主義、核家族化、家庭の孤立化などが拡がり、かつて親から子、子から孫へと受け継がれた「子育て」の文化が継承されなくなり、「地域コミュニティ」=「近所づきあい」をすることもなくなりつつあります。また子どもへの過保護、過干渉やこれとはまったく反対の無関心がよく見られるようになりました。
 「子育て」はかつて家庭内で自然に継承されてゆくものでした。家庭料理も子育ても(あやし方や子守唄なども含めて)親から子へ、子から孫へと自然に受け継がれてきたのです。少子化が進む現代社会においては家族の無縁化、核家族化、コミュニティの希薄化などが目立つようになりました。子育て文化の継承も途絶えがちになっているのです。さらに現代社会では「自由」「楽」を求める傾向が強くなっています。経験不足の男女が結婚し、炊事、火事に子育てが加わると家庭生活が破綻してしまうケースも多くみられるようになりました。「基礎力」がつかないまま大人になり親になっていくとこうしたことが子育てにも様々な影響を与えるようになってきます。
 「子育て」は本能ではなく「文化」です。親になれば誰でも本能的に子育てが出来てあたりまえというわけではないのです。現代は「親になること」「親であること」の基礎力から学ばなければならない時代になりました。
 現在「子育て支援策」は様々なかたちで実施されています。しかしこれらの支援策は「未婚化」「晩婚化」「晩産化」など、親への負担軽減に有効であっても、子どもの視点に立った「子どもの育ち」「精神発育」の部分ではまだまだ不十分と思われます。
 「親の負担軽減」だけの保育サービスでは「子どもの幸せ」や精神発達上の視点」が抜け落ちていて、「出生率の低下」など諸問題の根本治療には至っていないのが現状です。
「子どもは宝」という子育て文化の復活と継承、創造に向け「ハッピー子育て塾」を通して子育てに優しい京都府づくりを推進発展させ、「子ども達の未来」そして「未来のまちづくり」に役立てていきたいと思います。
 子育ては単に「女性の課題」ではなく、「子どもは宝」という子育て文化の復活と継承創造に向け時代の要請を受けて京都府・京都市とさらに親密なパートナーシップをもって共汗して参りたいと存じます。

⑤期待される成果

・子育て中の親が自信をつけることができる。
・地域ぐるみで温かいコミュニケーションをつくる方法を学べます。
・関わった人たちの心が豊かになります。
・プレママ及び乳幼児をもつ親等の子育て関係者を育てる(人づくりを担う)環境づくりを整えることにより、様々な体験から「命の大切さ」や「人の痛みがわかること」「思いやり」等多くを学ぶことで、本物の次世代の人づくりができるのであります。
・それによって胎児からお年寄りまでがみんなが安心して心豊かに暮らせる住みよい「まちづくり」環境が構築されます。
・親の無自覚ではすまない事件がおきております。児童虐待が繰り返され幼い命が失われる現実は深刻であります。
 子どもは親のものではありません。日本の将来を担う「社会の宝」であります。まずは親になることの意味、親としての責任や自覚を促す教育を含み、何よりも基礎力を体験学習することによる根本療法で少子化対策上も効果を期待できると確信いたします。
 但しこの対策は一刻を争うスピードが必要です。「子どもは宝」という子育て文化の復活と継承、創造にむけ「ハッピー子育て塾」をまずは京都のまちづくりから、そして全国に推進発展させ「未来の人づくり」に効果を発揮しなくてはならないと存じます。